【インド】カシミール Great Lakes Trek 5泊6日 うんこは大地、そして大地はうんこだと認識した話 2023⑤

ナマステ〜こんにちは〜。

さあ、今日はついにノーブラでご飯を食べに出かけました。乳首の浮かない厚めで大判のTシャツだったもので。あとラッシー飲んでおなかを下しましたが、我々便秘人間にとって、そんなに苦しまない下痢は逆にラッキーだったりします。…は?

どうも、日本に帰って普通の生活に戻れるかちょっぴり心配な、わたしです。

さ、サクサクDAY4いってみましょう。今日もビシュヌサールにステイのお話。

KGLなんぞやの方はこちらの記事をご参照くださいね。おふざけ一切なしの真面目記事れす。

目次

DAY4 たまには志村けんを思い出してアイーンしようって思った話

4日目の朝。4:30にセットしたアラームが鳴るが、雨の音に半ばかき消されるほどの雨量。いつもなら外でみんながガヤガヤ起きてくる生活音に急かされてムクリと体を起こすのだが、今朝は人間のたてる音がしなかった。聴こえるのはテントが雨を弾く音のみ。みんなこの雨で今日もステイだと悟ったのだと思い、わたしも堂々と二度寝を決め込んでやった。

そして6:30。ウェイクアーップと外から声をかけられてもぞもぞと起き、テントのジッパーを開けて見えた眺めがこちらです。

うそぉん。

めっちゃ雪降っとるぅ。笑 クソ寒いクソ寒い…けど、

むっちゃ綺麗。何これ。

ゆっくり身支度を済ませて8時前、朝ごはんです。寒い中ご飯作ってくれてありがとうだね。

こちらがうちのチームの最年少くん(12)。12歳なのにめちゃめちゃしっかりしてて、英語もペラペラ(もちろん私より上手)。18人の大人に囲まれた中発言する時も全くたじろがない、むしろ自分から活発に発言する聡明なお子だ。母、叔母、姉とともに参加しており、初日と最終日はちゃんと大きなバックパックを背負って歩く体力もある文武両道なクレバーボーイ。外国人の私にも積極的に話しかけてきてくれるなんとも愛い奴である。

ちなみに彼は、バチバチにマツエクしたかのような長さ(信じ難いが2cmはある)と完璧なCカールの超美麗まつ毛の持ち主。総じてインド人は体毛が濃くまつ毛のカールも美しいのだが、彼のまつ毛はメイベリンのCMを彷彿とさせる飛び抜けて美しいものだった。インドにまつぱ(まつ毛パーマ)のお店あったらやろうと思ってたけど、インドでは絶対需要ないからお店などないなと確信させるまつ毛であった。悲しみ。

さて、今日はミーティングせずとも現キャンプサイトにステイだと誰もが悟ったわけだが、リーダー氏からもその旨改めて伝えられた。そしてそれは今回のトレッキングはここで終了、明日からはスタート地点に折り返すということを意味していた。

このトレッキングにはもともと予備日というのが用意されており、悪天候やトラブルが起こった場合に5泊6日の予定を1日だけ無加料で延長することができるのだ。ところが我々はすでに4泊をここまでで消費することが決定しており、残り3泊の行程をこなすと順調にいっても7泊8日となってしまう。加えてこの天候とメンバーの足の遅さでは順調にゴールまで辿り着くのは難しいとの判断である。

悔しいがやむなしである。しかしこれまででも十分満足いく体験ができた。雪が降ったからこそ雪化粧の美しい山々が見られたし、雨の中朗らかに歌うインド人のクソ陽気根性も垣間見えた。野犬に怯える深夜の連れションも、張り詰めてピリッとした空気の冷たさと星の煌めきを感じる素敵なイベントだと思えた。

連れションに素敵は言い過ぎか。

極寒の川を裸足で渡り、朝ごはんのあまりのチャパティを馬に与えに行くポーター部隊の男子。冷たそお。馬さんは基本放し飼い。なんかたまにいなくなったりするらしく、遠くに行けないように何頭か前足を括られてました。笑 かわいそうに。(-∀-;)あと雪のせいで馬さん食べる草がなくて、ホースマンが数頭連れて雪のないエリアに連れて行ったとも言っていました。馬さんも大変だけど、管理するポーターさんも大変だ。お世話になっとります。(*´-`)

朝ごはんの後、みんな暇なので自己紹介ミーティングを開催するとのこと。名前、年齢、職業に加え、メンバーからの案で「今まで一番恥ずかしかったこと」「子供の頃の自分にアドバイスできるとしたら何を伝えるか」を全員が発表していく地獄…親睦深まるミーティング。

わたしは喋りたくない云々じゃなく(嘘ジャナイヨ)、今この瞬間のうつくしい風景を目に焼き付けずにテントの中に籠ることの損失が先立ち、外行ってくるわ。とマイペースを炸裂させてテントを出た。まじで集団行動向いてない。笑 でも他にもDAIKIN(日本企業)勤務、スキンヘッドのサンギット(40)とヒゲの好青年エンジニア、アユーシュ(24)も外でブラブラしてくるとテントを出て行ったので勝手に仲間意識を感じた次第。…あいつら絶対根暗だぜ。私と同じで。笑

外は一面の雪景色で、息を呑む美しさ。加えてピンと張り詰めた寒さが心地いい。

なんなんこれ…

めちゃめちゃ綺麗かよ…。

そしてまた理由(ワケ と読むこと。キリッ。)もなく涙が出た寒空の下の37歳独身。山への畏怖なのか、過酷な環境下での人間や生き物の営みに心震えたのか。結構わんわん泣いたんだけどまだやっぱりわからない。

情緒不安定か。 

生理なの?笑

あ、生理だったわ。笑

でも涙の理由(ワケ)は生理による情緒不安定では決してないので、今後生理中のわたしには近づかないでおこうとか思わないでね、友たちよ。笑 グスグスいってるところにアユーシュが近寄ってきたので焦って涙を拭う。ちょっとおしゃべりしていると、ビシュヌサールの方からひつじの大群が押し寄せてくるではありませんか。

ドドドドドドドド…めええええぇ!!め゛えぇぇぇー!!

迫力すげえー。

あっという間に反対側に移動していった。

子連れのメェたちもちらほら。ちっちゃ。かわよ( ´∀`)

なんだかんだでお昼になり、ご飯食べて。午後はちょっとお昼寝したり本読んだり。

加藤文太郎の「単独行」を持ってきた。雪山の単独行を得意とする人の話なので、雪の中で読むとよりピリッとして没頭できる(テントの中やんけというツッコミは受け付けません)。

オシさんは隣でお昼寝。だいぶ元気になったけど、まだ本調子ではないみたい。寒くて震えるって。昨夜カイロをあげたんだけど、もうないので今日はじっとりとした視線で温めてあげることにした。(何それ)

夕方、ビシュヌサールの奥のクリシャンサールを見にいくショートハイキングを敢行。ロングパンツが1枚全濡れしているオシさんは、これ以上濡らしたらまずいからパスするわと言ってテントに残るとのこと。この写真の湖↑は昨日みたビシュヌサール。これを越えて20分ほど歩くと

なんか見えてきたー。これがクリシャンサール。

うつくしいリフレクション。(これは水たまりなんだが笑)

やっぱり雪で遊び出すインド人。笑 ガネーシュ(40)とアユーシュ(24)は仲良しだなあ。うふふ…。

たくましいお花。かわよ。

あれがガドサールパス(峠)。予定ではこれを越えるはずだった。上から見下ろすビシュヌサールとクリシャンサールの眺め、綺麗だったろうなあ。1人ならピョイといける気もするんだが。これがツアーの辛いところであります。

わかりますかね?右手前の白い塊、動物の骨。多分下顎骨。このビシュヌサールキャンプサイトには、っていうかここまでの道のり全てで、羊やヤギ、馬など動物の骨が点在していました。いやそんなめちゃめちゃあるわけじゃないんだけど。このキャンプサイトではまだ肉のついている馬の死骸を2つ確認しました。馬だったもの。一つは四肢がバラバラになり内臓が散乱していて、鳥に食われている風。

なんだかとても不思議な空間でした。骨と肉が転がっている牧草地で羊飼いが羊を追い、羊は子を産み育て、ボロボロのテントでローカルが生活していて、わたしたちのようなハイカーも訪れる。生と死がこんなにも近距離で営まれ、それをここに暮らす全員が当然のこととして受け入れている。もちろんこれが自然に生きる生き物の本来の姿であり、これを不思議と思う私の感覚がちょっとおかしいのかもしれないけど。これを混沌と感じる現代人(わたし)は、生にも死にもに距離を置きすぎているのかもしれないなーとぼんやり思う4日めなのでした。

お肉食べる時もっと感謝しよう。生けたお花が枯れたらありがとうと言おう。もっと志村けんを思い出してアイーンしよう。って思いました。

アイーンはしなくていいか。

晩御飯食べて就寝。晩御飯つにいてきたおやつがとてもおいしかった。↑ キヌアとか粟みたいなちょっとプチプチ食感の甘〜いおやつ。名称健忘。

明日はどんな天気でもスタート地点に向けて出発です。ではまた次回。

読んでくれてありがとうございます。アッサラ〜ムアライクム。またね。

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この記事を書いた人

ときどきバックパッカーするアラフォー
(before40の方)
性別:女
特徴:文章が回りくどくて長い
好きな食べ物:あんこ、ずんだ餅、れんこん、ごぼう
嫌いな食べ物:レバー、わさび

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