ナマステ〜!(こんにちは)
リアルタイムではネパール第二の都市ポカラでのんびりしながら、アンナプルナトレッキング行こうか行かまいかを葛藤する毎日を送っています、わたしです。
…とか言ってたけど結局日本に帰ってきて書いてます。笑 ちなみにアンナプルナは迷った末、結局行きました。
さて、去る2023年10月に19日間かけてエベレスト街道でトレッキングを敢行して参ったわたくし。クラシックルートのジリからスタートし、3パス、EBC、ゴーキョを歩いてきました。これから行きたいという方の参考になればと、その色々を紹介していきたい所存。
本記事ではふんわりとエベレストトレッキングってどんな?がわかるように概要を解説していきます。詳細を書いた記事もあるので、興味のある方はそれぞれの記事もご参照くださいね。
※2023年の情報、且つ素人まとめですので、実際に行かれる際はまともなところ(?)で情報収集してから行かれてくださいね。 特に数字は変動する可能性がありますので目安程度にしていただき、最新の情報をチェックしてください。
参考動画ご用意あります。
エベレストってどこにあるの?
エベレスト(8,848m)はネパールの東部、サガルマータ国立公園(世界遺産)にあり、チベットとの国境をまたいで鎮座しています。
エベレストを擁するサガルマータ国立公園にはローツェ(世界4位/8,516m)、チョオユー(世界6位/8,201m)、ヌプツェ(世界20位/7,864m)など世界の名だたる高山が連なっております。マカルー(世界5位/8,485m)も隣の国立公園だけどちょっと見えます。
ちなみにサガルマータはネパール語、チョモランマはチベット語でそれぞれエベレストを意味し、エベレストはその昔インド中を測量していたエベレストさん(英)という測量の偉い人の名前を由来としているみたいですよ(他薦ね)。
エベレスト街道トレッキングってどんなコース?
エベレスト周辺のトレッキングは決まったコースはなく、自由形というか、自分で行きたいコースをアレンジできる系のトレッキングになります。どのトレイルを通るか、どこを目指すか、右回り、左回りなど全てトレッカー次第。
わかりやすく簡易化した地図(手作り)はこちら。

スタンダードなコースは以下。
※日数は順応日を含めたゆっくりめの目安、距離は片道。①②③はルクラ(Lukla/飛行場があるまち)からを表記。
- ①エベレストベースキャンプ(EBC)・カラパタールピストン
-
一番ベーシックなルート。EBC(5,350m)とカラパタール(5,644m)を目指して歩くコース。
・7〜12日間
・約60〜65km - ②ゴーキョレイクトレック
-
真っ青なうつくしい湖ゴーキョレイクまでいくトレック。EBCの方から足を伸ばして、チョラパス(5,420m)という峠を越えて①+②で歩く人もいいれば、ゴーキョレイクだけを目指す人もいる。ゴーキョリ(5,357m)という丘に登ればエベレストやローツェなども見られる。ゴーキョリは4,000m越えのエリアで600m登るので結構きつそう。
・10日間(レンジョラパス経由)
・約92km - ③3パストレック
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5,000m越えの3つの峠(コンマラパス、チョラパス、レンジョラパス)を越えつつEBC、ゴーキョも楽しむ長めのコース。絶景に次ぐ絶景すぎて頭バグってくる。EBCピストンよりだいぶ長いので、色々耐えられる人向け。
・17〜20日間
・約166km - ④クラシックルート
-
一般的にはカトマンズからフライトやジープなどでルクラ周辺にリーチし、そこからトレッキングを始めるハイカーが多いが、クラシックルートはルクラに飛行場ができる前のルートで、ジリというルクラからだいぶ西の街からスタートする。ルクラ以北より村々が素朴で、牧歌的なネパールの農村部を歩く楽しみがある。
・プラス7日間
・プラス約50km
わたしは③と④を歩いたので、まあまあ…というかたぶんサガルマータで歩く最長のコースの一つをいきました。ちなみに動画を撮影しながらで20日間くらい。
地図付き詳細はこちらの記事で。

トレッキングシーズンはいつ?

一般的にシーズンは
・雨季が始まる前の3〜5月
・雨季が終わった後の10〜11月
と言われています。6〜9月は雨季で雨や雪の降る日が多く、12〜2月は極寒なのでそこを避けた期間がベストシーズン。雨季前後数ヶ月の平均気温はほぼ同じくらいですが、秋の方が晴れの日が多いらしく、いちばん混む時期のようです。
わたしはシーズン真っ只中の2023年10月8日からトレッキングを始めましたが、ルクラ周辺からEBCのメインルートは人だらけ。トレッキングコースではなくなんか…観光地のようでした。笑 富士山もこんな感じなのかな。
必要な手続きは

外国人(SAARC国民+中国人以外※)がサガルマータ国立公園でトレッキングするには以下2〜4点を取得・お支払いする必要があります。
※SAARC=South Asian Association for Regional Cooperation
〈 一生役に立たない豆知識 〉
インド周辺8カ国(南アジア)による福祉や経済などに関する仲良し協力枠組。SAARCに加え中国出身の人はネパールの多くの観光地で、クソ高い外国人価格を免れた入場料で観光できるようになっている。中国は結構金を出してるようだ。
必要な許可証 | 料金(NRP) | 購入場所 |
---|---|---|
①サガルマータ国立公園入域パーミット | 3,000 | NTB、ルクラ・モンジョのゲート |
②TREK CARD | 2,000 | NTB、ルクラ・モンジョのゲート |
+ガイドを雇う場合 ③TIMS(Trekking Information Management System) | 2,000 | NTB |
+ジリスタートのクラシックルートを行く場合は ④Gaurishankar Conservation Area 入域料 | 3,000 | NTB、シバラヤのチェックポイント |
③ガイドを雇う場合、許可証系の取得は頼めるので考えなくてOKです。
④は上手くやれば納めずにいける場合があります。わたしは上手くやりました。てへ。詳細は日記に書きます(これから)。
ちなみにネパール人のサガルマータ入域料は100NPR。笑 SAARCの国の人は1,500NPRです。
取得方法など詳細はこちらの記事で。

宿泊や食事はどんな感じ?

エベレスト街道は国立公園の中にありますが、たくさんの村があり普通に人が住んでいます。ロッジや商店なども充実しており基本的に村々を渡り歩き、ロッジ泊をしながらのトレッキングになります。
ロッジのクオリティは場所によって違いがあり、石造りの立派なロッジや、木造で壁がベニヤ板のロッジなど色々。EBCのメインコース上のロッジはお客さんが多いので、立派な傾向にあります。…金があるということです。笑
シングルの部屋があるロッジもありますがツインの部屋が多く、ソロトレッカーはツイン料金での宿泊になります。ハイシーズンは予約が無難な地域もありますし、ソロだと宿泊を断られることもしばしば。世知辛い。
ロッジにはレストランが併設されていて、宿泊するロッジで朝・夕食を摂るのがほぼ決まりとなっています。別の場所で食事を摂ると宿代が高くなります。レストランが充実しているので、クッカー持参で自炊している人は見ませんでした。「クッカーあるからお茶淹れて飲もうよ」って言われたことはありますけど。笑
宿泊費や食事のメニューなど詳細はこちらの記事で。

ガイドやポーターはいるのか問題

人による。としか言いようがない。笑
わたしは完全にソロで行ってきましたが、ガイドの必要性は感じなかったです。
メインルートに入ってしまえば道に迷うことはないくらい道がはっきりしているし、シーズンやエリアにもよりますが他のトレッカーもいるので。クラシックパートでは民家の合間を縫うようなトレイルだったり、住民の生活路を行ったりするのでたまに迷いましたが、もちろん住民がいるので彼らに尋ねることができます。
ですが、ガイドはルートガイドの他にも様々な役割を担ってくれます。ペース配分、ルート状況に応じた注意喚起やアドバイス、宿の手配、通訳、トラブル時の対応などなど…一人で歩いていてはわからない山のことやローカルの暮らし・文化についてなど、知識も深いので一緒に歩いていると学びも多くあるでしょう。
あとは数週間ずっとひとりきりの状態が寂しいという方にとっては、良い話し相手になってくれるので良いかも。暇な時間(歩かない時間)も多いトレッキングなので、お話ができる仲間がいると楽しいし心強いという点で、精神的にも安心かも。ガイドとの相性にもよりますが…。笑

ガイドを雇うかどうかはそれらを求めるかどうか次第です。
普段から山に慣れている方であれば、トレッキング中の様々なマネジメントを自分でやることに楽しみを見出す方も多いのではないでしょうか。わたしもそのクチで、全部やってもらってしまったら何も楽しみがないじゃないのよ、ンもう。という派。そういう方には向かないかもしれません。
ポーターももちろん人によるし、楽しみ方にもよるかと。ちなみに金を出せば馬で登ることもできます。笑
ちなみに彼らは自分のクライアントではない他のトレッカーにも親切で、色々アドバイスをくれたり世話を焼いてくれることが多いのです。金払ってないのにいいの…?ってくらい色々教えてくれるのでちょっと恐縮するのですが、彼らにとっては普通のことのようでした。世話になったら自分の思うお礼をして、ありがたく親切を受け取っていいと思います。
なお、2023年4月からネパールでのトレッキングにはガイドが必須になるという変更アナウンスがあり、各国からブーイングの嵐が巻き起こりました。しかし、2023.11の時点ではサガルマータで一般的なトレッキング(EBC、3パス、ゴーキョなど)をする場合はガイドなしでもいけます。なぜか。ちなみにアンナプルナも同様。これは変更の可能性があるので必ずいく前に最新情報をチェックしてくださいね。
服装どうすればいいの問題

服装や装備は結構悩みどころなのでは。わたしも行く前にめっちゃ悩みました。とりあえずあったかい格好ね、と色々準備していて、色んな方のブログ読んだりするんですけど、あんまり気温の記録を載せているものは見つけられなくて。体感温度って人によって違うんで、「わたしは○月にこれこれを着てった」だけじゃあんまり参考にならないんですよね(急にディスるじゃん…)。
という下調べ中の思いを元に、わたしはトレッキング中割と細かく気温を記録して参りました。山慣れしている方は、△度ならこのレイヤーが最適っていう感覚を持っているんじゃないかと思うので、ちょっとは参考になるのではないかと思いたい。…思いたい!笑 気温の記録は日記に記載していきます。
細かい服装・持ち物、わたしが実際に使っていた装備はこちらの記事で紹介しています。

お金はいくらかかるの?

使った金額を結果から言うと
21日間で約6万NPR(約66,000円)、
単純に日割りすると
一日平均2,800NPR(約3,100円)くらい。
特に朝ごはん食べない節約(してた若者がいた笑)とかはせず(あ、基本昼食べなかったなそういえば笑)、でも贅沢もせず、飛行機も乗らずという感じで、宿泊費・食費・交通費含めてこのくらいになりました。行く前に考えていた予算とほぼ同額で乗り切れました。とは言いつつもATMのない地域で現金なくなったら詰むので(あるけど手数料エグそう)、かなり多めに持って行きましたが。約10万NPR+少しのドルと円を。
ガイドを雇うと大体20USドル/日+チップ(10%くらいが相場らしい)が加算。ポーターはガイドよりちょっと安いとか安くないとか。ネット予約だとカトマンズからのパックツアーはEBCピストンだと1,500USドル〜くらいが平均かと。ツアーはネットで事前に予約するより現地の旅行代理店の方が安いです。

スマホの電波・充電は?
高度が上がるにつれてなくなる・有料になります。
スマホの電波
わたしはネパールの大手携帯キャリアNcellのSIMを使っていたのですが、電波の差こそあれ集落の周辺では概ね拾えていました。ナムチェなんかめちゃくちゃ4本立ってた。上に進んでいくと、パンボチェでギリギリ4G1本くらいで、そのあとはほぼ圏外と思って良いかと。奥の方でもたまに拾えるという情報もあったのですが、電波探索に割くバッテリーが勿体無いし、ネットないと死ぬような人間でもなかったのでパンボチェ以降は飛行機モードにしていました。
電波のないエリアでは、エベレストリンクというインターネットサービスがあり、各宿でパスワード記載のカードを購入することができます。料金は700NRP / 24Hで統一。宿固定のWi-Fiだったか、宿を離れても使えるんだったかわかんないんすけど(多分前者)、いずれにせよ24時間で固定料金というなんとも使い勝手の悪いシステムとなっております。ただ課金しても速度は安定せず、全く使えず返金みたいなこともあるらしいです。暇で死にそうな時には価値を発揮するかも?
Ncellの電波になりますがこれも各地で記録していたので、日記でご参照ください。(これから書く笑)
電気事情
ナムチェまでは電気が通っているので無料で充電できます。ナムチェの後は有料。スマホフルチャージ300ルピー(パンボチェ)くらいから始まってだんだん高くなっていきます。故に、ソーラーパネルをザックにつけて歩いている人も多かったです。
宿の照明も電気が通っていない地域ではソーラーパワーなので「頼むから必要ない時は消してくれな」と言う張り紙があったりです。モバイルバッテリーは必携かと。
まとめ
以上、エベレスト街道トレッキング概要まとめでした。なんとなく雰囲気掴めたでしょうか?ルートや宿、持ち物などについても別記事でまとめておりますので、ご興味ある方はぜひご覧になってください。では、楽しいトレッキングを( ^ω^ )
読んでくれてありがとうございます。ダンにゃワード!
コメント
コメント一覧 (4件)
はじめまして。
とても新しい詳細な情報で楽しく読ませていただいています。
来月10月にジリスタートのクラシックルートでエベレスト街道にトレッキングに行きます。
シバラヤのチェックポイントで④Gaurishankar Conservation Area 入域料3000ルピーは高額だと思います。
納めずにいける方法を教えていただけますでしょうか。
よろしくお願いいたします。
新井真司様
初めまして!
読んで頂きありがとうございます!
ご質問の入域料ですが、すみません日記に書くと言いながら1年が経過しておりましたね。笑
わたしは なぜか 支払いを求められずに通過したので、納める場合の詳細はわかりません。
また、支払いを求められるものはお支払いするのが 当然のこと です。(キリッ)
ただ、 たまたま 支払いを求められなかった例として わたしが経験した事実をお伝えしますね。
GoogleMap上でShivalaya Police Stationという場所があります。
(Maps.meではcheck Point)
これがおそらく支払いカウンターと思われます。
わたしは
これを避けて道を歩いたたまたま 前を通らなかっただけなのです。シバラヤは小さな町でカウンターの前の通りの他には道がありません。
しかし!
カウンターのある角を曲がる前に、進行方向右手の丘を少し登ると
小さな小さな仏教の寺院?かストゥーパがあります。
そこからまたメインロードに戻る道と階段があるのですが、それを降りると
見事にカウンターのすぐ横進行方向側に降り立つことができるのでした。
降り立つ場所が本当にカウンターのすぐ横。
こちらからも人がいたのか目視できないくらいには隠密の角度になるので、
わたしはカウンターからは目視されずに通過してしまった、ということです。
簡単にいうと、建物の裏を大回りして
やり過ごす通過した、ということです。(原始的)ちなみにカウンターの建物は当時黄色でした。(コソッ)
ただ、NTBによるとNTBで事前にお支払いして入域証明書を入手しても、
提示を求められたり求められなかったすると聞くとのこと。
(おそらく管轄外?なのかNTBも実情は知らない様子)
要求にはムラがある様です。
またあれから2年ほどが経過していますので状況も変わっている可能性があります。
なのでまあとりあえずNTBで、「いるの?」と聞いてみることをお勧めします。
「いらんこともあるのよね」と言われたら
上記隠密作戦を決行なぜか大回りしてしまうのもひとつ。支払い不可避!の場合は
もう観念してお支払いしましょう笑10月、楽しみですね!良いご旅行になりますように!
あるく様
こんにちは。
長文で返答をして頂きありがとうございました。
こんなに詳しく丁寧に説明をしてくださるなんて、とても感謝しております。
16年ぶりにトレッキングに行くのですが、あるく様の情報はとても為になつています。
前はシバラヤのチェックポイントでは、チェックするだけで入域料3000ルピーはかかりませんでした。
入域料を払うのでしたら、サレリまで行こうかなと考えています。
あるく様のブログはとても為になる情報や少しユーモアもあって、楽しく読ませていただいています。
これからもいろいろな場所に行って、写真や動画で教えていただけると幸いです。
とても楽しみにしております。
新井様
記事にするする詐欺をし続け早2年…お伝えする機会を下さって感謝しております笑
16年ぶりでしたら色々と変わっていることがありそうですね。
でも、ヒマラヤの山々は変わらずうつくしいまま、再訪を待っていてくれると思います!
拙いブログで、しかもなかなか更新しないのにも関わらず、読んでくれる人がいる思うと本当に励みになります。
ありがとうございます!(がんばれ自分)
良い旅を!( ^ω^ )